活動報告

2009年10月、藤沢歯科ペリオ・インプラントの雨宮啓と雨宮花が、日本歯周病学会の歯周病専門医に認定されました。当院における4名すべての歯科医師が日本歯周病学会歯周病専門医として、より専門性の高い治療を提供すべく、皆さまの診療を担当させていただきます。

また2010年2月8日に、院長の雨宮啓が(社)日本口腔インプラント学会の口腔インプラント専門医の認定を受け、当院の2名の歯科医師が口腔インプラント専門医として、皆さまのインプラント治療を担当させていただきます。

藤沢歯科ペリオ・インプラントは、地域医療におけるインプラント・歯周病治療の専門的医療機関としての役割を担うとともに、皆さまが、ご満足いただける診療を提供できるよう、一丸となって邁進していきたいと思います。

皆さまのご来院を心よりお待ちしております。

インプラテックス・ピエゾハンズオンコースで講演してきました

インプラテックス・ピエゾハンズオンコース

2019年11/10に、東京都・インプラテックス本社で開催されたインプラテックス・ピエゾハンズオンコースで講演させていただきました。2年前の2017年から「Mectron Piezosurgeryを使用した実践的サイナスフロアエレベーション」というタイトルで実習・講演会を半日コースとして開催してきましたが、半日で上顎臼歯部におけるインプラント手術の術式選択やコンセプトをお伝えするには時間がタイトになってしまうことから、今年から1日コースとしてリニューアルして開催しました。私といつもお世話になっている東京歯科大学の先輩と、CDACメンバー(臨床歯科麻酔科医のグループ)の後輩とセッションです。ご参加いただく歯科医師は、関東でご開業されている先生が中心ですが、今年も北海道や東北、関西地区、九州地区の先生方など全国から多くの先生方が参加され、一日があっと言う間の楽しい実習講演会となりました。たくさんの先生方にお越しいただきましたこと、この場を借りて心より感謝申し上げます。

当日は、私が行っている上顎臼歯部に対するインプラント治療のコンセプトを、骨高径のバリエーションによって整理し、側方アプローチと歯槽頂アプローチによる上顎洞底挙上術に関する多くの症例と論文ベースで考慮しなくてはいけないポイントを午前中2時間ノンストップで講演し、お昼を挟んで、午後は2時間程度のハンズオン実習を行い、最後は、私のライフワークでもある歯科麻酔科医との医療連携(CDACの活動http://www.cdac-masui.com/)について、全体のまとめをしながら講演させていただきました。2020年1月26日(日)にも今回と同じ形式でサイナスフロアエレベーションに関する実習・講演会を予定しております。こちらもすでに満席ということで、私なりに、開業医の先生方に少しでも「低侵襲」で「確実な骨造成」が達成できる上顎臼歯部におけるインプラントの術式とコンセプトをお伝えさせていただきます。

インプラテックス・ピエゾハンズオンコース

今年もたくさんの講演の機会をいただき、多くの先生方との出会いがありました。この場を借りて皆さまに感謝申し上げます。残すところ、看護学校での授業と歯学部での実習の手伝い、中国・上海の歯科医師の先生への講演と、あと1カ月あまり、お話しする機会を頂いております。またどんな出会いとなるのか、いつも楽しみです。11月8日には、歯科麻酔科医が患者さんと直接、相談できるホームページ(https://patient.dental-masui.com/)の運用がスタートしました。藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターで行っている静脈内鎮静法を活用した「歯科麻酔科医による安全で快適な歯科医療」ですが、この静脈内鎮静法を全国の多くの患者さんが受けられるようにCDACを通じて環境を整備していきたいと思います。

第47回日本歯科麻酔学会総会・学術集会に参加してきました

第47回日本歯科麻酔学会総会・学術集会

2019年10/26-27に、岡山県・岡山コンベンションセンターで開催された第47回日本歯科麻酔学会総会・学術集会に参加してきました。大会のメインテーマは「研究が導く患者中心の歯科麻酔」で、日本における医療研究の基盤ともいえる日本医療研究開発機構(AMED)の特別講演や日本歯科専門医機構の理事による「歯科専門医制度」についてのシンポジウムなど、研究と患者の両面から、歯科麻酔分野が今後どう進むべきかを考える良い機会となりました。

第47回日本歯科麻酔学会総会・学術集会

そんな中、少しだけ学会を通じて学んだことを記載させていただきます。「未来の歯科麻酔学研究」というセッション内で、「AIによる自動鎮静システムの開発」という演題がありました。ドクターXのドラマでも、AIによる手術支援システムが話題ですが・・全身麻酔器に関しては、すでに福井大学と日本光電が開発に携わり、2022年に国内での製品化に向けてテスト稼働をしているようです。鎮静法に関しても、AIを活用した自動鎮静システムを開発するというプロジェクトが日本歯科医学会とのプロジェクトでスタートし、2040年までのロードマップが策定され、その概要についての話を聞いてきました。機械の開発やAIはもちろん重要なのですが、それにもまして大切なのが、鎮静薬の開発です。昨年12月に超短時間作用性ベンゾジアゼピン系静脈麻酔・鎮静薬のレミマゾラムの国内製造販売承認申請が行われたようです。この薬剤は半減期が非常に短く、プロポフォールに比べて循環抑制作用が小さいため、ロボット鎮静システムでの使用にとても向いていることから自動鎮静システムの開発計画が大きく進むことが予測されます。それと同時に、2045年にはAIが人間の脳を超えるシンギュラリティに到達すると予測もあり・・AI麻酔科医が人間麻酔科医の能力を超える時代が、そんなに遠くない時期にせまっているのかもしれません。私が東京歯科大学歯科麻酔学講座を退局して15年が経過しましたが、静脈内鎮静法に関しては、本質的な変化は少ないように思いますが、その一方で、これからの10年は平成~令和の時代への変遷と同じような、歯科麻酔学における大きな変革が進みそうで・・どんなイノベーションとなるのか今から楽しみです。

第47回日本歯科麻酔学会総会・学術集会

そして私が代表として所属するCDAC(Clinical Dental Anesthesiologist Club)では、臨床統計に関するポスターセッションにメンバーの皆さんとエントリーしてまきました。静脈内鎮静法の症例数は、2019年1月~6月の6カ月で1400件あまりと・・この時点で大学病院と同じレベルの症例数を上回っております。藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターでも、今年は年間800件程度をこえる症例になりそうで、「歯科恐怖症や嘔吐反射がある」患者さんや、「無痛歯科を希望される」患者さんといった、歯科麻酔学的な配慮を必要とする患者さんのニーズに応えられる歯科医療環境を整備していきたいと思います。CDACには全国で活躍する日本歯科麻酔学会認定医・専門医の歯科医師が40名メンバーとして加わっていただき、これからも、地域医療から必要とされる歯科麻酔科医としての活動を進めていきたいと思います。

第49回日本口腔インプラント学会学術大会に参加、講演してきました

第49回日本口腔インプラント学会学術大会

2019年9/20-22に、福岡国際会議場で開催された第49回日本口腔インプラント学会に参加、講演してきました。
今年のメインテーマは、「インプラント治療が拓く未来 -スキルとテクノロジーの融合-」と題して、3日間にわたり、専門医教育講演や、特別講演などの多くのプログラムが組まれていました。私たちが日常生活を送っている中でも、手紙がメールに置き換わるなど・・ペーパーレスが進みデジタルデータのやり取りが増えています。歯科領域においても、歯の印象(歯型をとること)をとって、模型を製作し、セラミックスクラウン(セラミックスの被せもの)を作成するという一連の流れが、今となっては、光学印象(デジタルスキャン)で歯の形を画像として撮影し、模型を製作することなく、データを歯科技工所に送って、バーチャル空間(PC画面を見ながら)で理想的な歯の形態を製作すると、CAD-CAMによるセラミクスを削り出す機械で数分後にはセラミックスの歯ができてくるという時代に変遷していますが、そんなデジタルワークフローの今現在できることと将来展望に関する講演を拝聴してきました。まだまだ課題も多く、今すぐデジタルに置き換わるものではないですが、近い将来、電車に乗る時は切符を購入して改札を通過していた時代から、スイカをタッチして改札を通過する時代に代わったように、歯科領域でも様々なデジタルテクノロジーを活用した流れに大きく変わっていく時代の流れを肌で感じることができました。藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターでも、光学印象(デジタルスキャン)に関しては、2020年あたりに導入を進める予定で、海外でのセラミックスクラウンやインプラント治療での先行活用されている臨床現場を見てきたいと思います。

第49回日本口腔インプラント学会学術大会

一般社会もそうですが、私が歯学部の学生の時は社会の変化や技術革新(テクノロジーの変化)は4~5年くらいで一巡する感覚でしたが、今では1~2年もすると、大きく変わっていく時代の速さの中で生活しています。歯科医療に目を向けると、新しい技術が最も優れているわけではないですが、臨床応用され、治療成績が従来の歯科医療技術と比べて優位性が見いだされるようであれば、積極的に藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターにも導入して、皆様に最適なインプラント治療はもちろん歯科医療の技術提供できる環境を整えていきたいと考えております。

第49回日本口腔インプラント学会学術大会

最後に、自身の講演では7~8年前から藤沢歯科で取り組んできた手術侵襲の少ない上顎臼歯部へのインプラント手術方法に関する講演をさせていただきました。数年ぶりに再会する歯科医師や、大学院生時代にとてもお世話になった先生方とお話しする機会に恵まれ、たくさんの質問を頂き、私もたくさんのアドバイスを頂戴する講演となりました。いつも思うことですが、講演する私自身がいちばん勉強になり、今後の自分が取り組むべき課題を感じながら、学会が指し示す歯科医療がどの方向に進むのかといった路線から大きくずれることなく、インプラント治療はもちろん、歯科医療技術の研鑽に努めていきたいと考えております。

日本臨床歯周病学会 第84回関東支部教育研修会に参加、講演してきました

日本臨床歯周病学会 第84回関東支部教育研修会

2019年8/25に、東京・秋葉原で開催された日本臨床歯周病学会・第84回関東支部教育研修会に参加、講演してきました。
大会のメインテーマは「始めよう包括的歯周治療」で、歯周治療を行う上で歯科衛生士とのチーム医療や最新の歯周組織再生療法など、どれも大切なのですが、第一回となる今回は、診査診断のポイントにフォーカスしてシンポジウムが組まれました。今回は、私と同世代でとても優秀かつ臨床の上手な先生と、私が勝手にメンターだと思っている歯周治療でとても有名な先生と、私の3名でセッションさせていただき、私からは「良くわかる実践的歯科麻酔学 -安全で快適な歯周・インプラント治療をめざして-」というタイトルで1時間の講演をさせていただきました。ふだん学会などで、「歯科麻酔学分野」に関する講演はしてこなかったのですが、時代背景もあって、従来であれば抜歯して入れ歯にしましょうか。という治療選択が、今では、歯周病の手術(歯周組織再生治療など)を行えば、歯の保存ができる時代になってきましたし、抜歯して入れ歯にせざるを得ない場合でも、インプラント治療によって咀嚼機能の回復ができる時代に変わってきました。

日本臨床歯周病学会 第84回関東支部教育研修会

また、治療を行う年齢的な背景も、私が大学病院に在籍していた20年前は60代後半~70代の方では、あと寿命がこのくらいだから、あまり積極的な治療をするのではなく入れ歯で大丈夫です・・といった患者さんが多かったように思いますが、今現在では、入れ歯では食事ができないので、インプラント治療でしっかり噛めるようにしたいです。とか、歯周病を放っておくと認知症になってしまうリスクが高くなるので、歯周病予防のための治療をきちっとしたいです・・など、同じ60代や70代の年齢にもかかわらず、活動年齢は10~15歳くらい若く、健康に気を使われる方が多くなったように感じます。そんな中、歯周病やインプラント手術を行う上で、不安や緊張、痛み、麻酔薬などによる影響は、体にとってはなんらかの生体応答を引き起こすため、「歯科麻酔学的な配慮」が医療安全のためにもとても大切です。

日本臨床歯周病学会 第84回関東支部教育研修会

中でも、静脈内鎮静法と言われる無痛点滴麻酔は、患者さんは眠っているうちに手術や歯科治療をおえることができますから、患者さんからのニーズが高く、藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターでは年間700件程度の静脈内鎮静法を行っております。私たち歯科医師にとっても、患者さんにとっても、安全で快適な歯科医療にとってかかすことのできない麻酔方法ですから、そんな藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターでの取り組みと、どのような歯科麻酔学的な配慮をしたらよいかについて、診査診断の大切さにポイントを絞って歯科医師や歯科衛生士の方にお伝えし、最後に全国で静脈内鎮静法が活用できるCDAC(Clinical Dental Anesthesiologist Club)の活動事業について講演させていただきました。講演はたいへん好評だったようで(※自分で言うなとつっこまれそうですが)・・何名かの先生方から、他の研修会や学会での講演依頼を頂戴しました。CDACの活動も、今年で3年目に入り、11月からは患者さん向けのホームページが開設されます。藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターで取り組んでいる、静脈内鎮静法などの歯科麻酔学の大切さと重要性を、開業医の先生はもちろん、その先にいる患者さんに伝えていきたいと思います。

日本臨床歯周病学会第37回年次大会に参加してきました

日本臨床歯周病学会第37回年次大会

2019年6/22-23に、北海道・札幌コンベンションセンターで開催された日本臨床歯周病学会第37回年次大会に参加してきました。大会のメインテーマは「歯根膜を活かす」で、歯周組織の一部である「歯根膜」にフォーカスをあてて、基礎歯科医学と臨床歯科医学に関する講演が2日間にわたって開催されました。歯周病が進行すると歯を支えている骨が溶けて、歯が揺れてくるという流れは一般的にわかりやすいと思います。その歯と骨(歯槽骨)をつないでいる組織が歯根膜で、厳密には歯の表面のセメント質と歯根膜、歯槽骨との関係が、歯周組織の安定をもたらすのですが、歯周病原因菌である細菌がどのような経路をたどって、歯根膜の炎症を引き起こしてしまうのか・・基礎的な話を理解することで、日常歯科臨床への取り組みが少し変わります。歯周治療においては、歯周病専門医と歯科衛生士とのチーム医療が大切で、中でも、歯周基本治療といって、口腔内のバイオフィルムの除去や生活習慣の見直しがもたらす炎症のコントロールと、かみ合わせのバランスへのアプローチを考えた力のコントロールの両輪が大切です。今回の学会には藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターに勤務いただいている歯科衛生士や受付秘書の皆さん共に参加し、たくさんの学びと知識のアップデートを行うことができました。私自身も、「知識と技術の向上」と「感度のアップ」は一緒だったのか・・・と、継続していく大切さを考えさせられる良い機会となりました。

日本臨床歯周病学会第37回年次大会

藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターでは2018年9月に予防歯科ブースとなる「藤沢歯科予防クリニック」が併設され、日本歯周病学会歯周病専門医と日本歯周病学会認定歯科衛生士による専門的な歯周病予防への取り組みがスタートしています。生活習慣病でもある歯周病に対して、どのようなアプローチが大切なのか、歯周組織再生療法といった専門的な治療はもちろん、歯科衛生士による歯周病予防のためのプロフェッショナルケアを通じて、健康なお口の状況はもちろん、皆様の健康づくりをサポートしていきたいと考えております。

第62回春季日本歯周病学会学術大会に参加、発表してきました

第62回春季日本歯周病学会学術大会

2019年5/24-25に、神奈川県横浜市・神奈川県民ホールで開催された第62回春季日本歯周病学会学術大会に参加、ポスター発表してきました。
本学会のメインテーマは「低侵襲・高効率の歯周治療」であり、2日間にわたり、さまざまなプログラムが組まれての講演となった。特別講演では歯周治療ではトップデンティストのProf. Maurizio Tonettiが「低侵襲Mistの発展とこれから」というタイトルで、従来であれば抜歯となる天然歯を、どのように歯周組織再生療法を行い、保存することが可能かについて、それぞれの臨床ケースに関する診査・診断、治療術式から術後経過について話を聞くことができた。根分岐部病変と言って、歯周治療の中でも難しいとされている治療も、条件が揃えば歯の保存が可能な時代でもあるし、一方で、すべてがうまくいくわけではないので、診査診断といった基本的なデータ分析は欠かすことのできない大切な部分であることが良く理解できた。また、手術手技の部分でも、従来から比べてもより低侵襲な手術手技に関する報告がなされ、マイクロスコープを使用した手術方法や切開の位置に関する考察など・・歯周外科手術に関する今後の変遷を感じる内容であった。藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターでも歯周組織再生手術に関する新しい製剤を使用や、低侵襲となるような手術手技の選択など、適応が合えば今後の歯周治療に生かしていきたいと考えております。

第62回春季日本歯周病学会学術大会

一方で、ポスターセッションでは、歯科衛生士が当院で取り組んできた歯周治療に関する報告をさせていただいた。特に歯周病のメインテナンスは「歯科衛生士」の役割はとても大きく、チームアプローチにおいてとても大切な存在です。日本歯周病学会には約2400名の学会登録している歯科衛生士が存在し、うち1119名は日本歯周病学会認定歯科衛生士である。ポスター発表を行うと、認定歯科衛生士を目指している、あるいは、すでに知識や技術の豊富な歯科衛生士、人間的に魅力にあふれる方、とても勉強熱心な歯科衛生士と、本当に素晴らしい方々がここに集まって、ポスター討論していることを肌で感じ取ることができます。当院のポスター発表した歯科衛生士は、発表の準備をしてきた過程でたくさん勉強し、1年後の認定歯科衛生士を一つの目標に、とても貴重な経験になったように思います。

第62回春季日本歯周病学会学術大会

藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターでは、人間的な魅力はもちろん、歯周治療に関する知識・技術を持ち合わせた歯科衛生士が一人でも多く育って、皆様により良い歯周治療が提供できるように歯科医師と歯科衛生士と共に研鑽を積んでいきたいと考え、2018年に「藤沢歯科予防クリニック」が2階に併設されました。歯周病予防と健康維持のために、「My Dental Hygienist」を見つけていただきたいと思います。

ストローマンフォーラム2019に参加、講演してきました

ストローマンフォーラム2019

2019年5/18(土)-19(日)、東京国際フォーラムで開催されたストローマンフォーラム2019に参加、講演してきました。私がストローマンフォーラムに参加するのはおそらく10数年ぶりの話で・・実は藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターを開業する前に勤務していた、私にとっての生涯のメンターでもある白鳥先生がシンポジストで登壇された時に参加させていただいた以来のことです。ストローマン社はインプラント業界をリーディングする格式高い会社で、そんな歴史とイノベーションを兼ね備え、全国から1800名もの歯科医師をはじめとする参加者が一堂に会するフォーラムの「Morning Session」のシンポジストとして、「インプラント治療が可能にする天然歯の保存」というタイトルで、20分間の講演する機会をいただきました。あとで白鳥先生からお話を伺っていると、10数年前に白鳥先生が初めてストローマンフォーラムで講演されたのが、私と同じ44歳の時で、しかも同じ東京国際フォーラムの「Morning Session」のシンポジストだったそうで・・これも何かの縁かもしれないと、あとで知りました。あまりにも久しぶりのフォーラムでしたので、どんな雰囲気かをすっかり忘れており、しかも、土曜日の午前中のセッションで、かつ、その名前もモーニングセッションという名前だったので、メイン会場とは違う小ホールで、こっそりとお話できるかな・・と思っていたら、なんとメインホールの600人くらい入る大会場での登壇だったのです!!久しぶりにあわてて、そして気を取り直して、スライドチェックを受けて、会場を見渡すと満席で・・全国各地で活躍される有名な先生や大学の教授の先生方がいらっしゃるのです。

ストローマンフォーラム2019

あまり緊張しない私ですが、この感覚は、3年前に日本歯科医学会総会で講演させていただいた時のような重圧感で・・講演が始まれば、いつものように20分間、38枚のスライドを使ってお話しさせていただき、その後の総合ディスカッションと・・本当に素晴らしい舞台での講演の機会となりました。

ストローマンフォーラム2019

講演内容は、私がここ10年くらい取り組んできた歯周病治療とインプラント治療について、天然歯の保存するためにどのようにインプラント治療を臨床応用すればよいかについてお話しさせていただきました。天然歯を残すための医療技術やインプラント手術の技術的な側面も大切ですが、診査・診断と口腔内の将来予測を考え、それぞれのライフステージに合った治療計画の立案がもっと大切かもしれません。治療計画さえ決まれば、あとは、歯科医師の方で、矯正治療をするとか、歯周組織再生療法やインプラント治療、マイクロエンドなどをどのタイミングで行っていくかを決めて、最終的な上部構造を装着していくのですが、その後、歯周治療にしてもインプラント治療にしても、長期にわたって良い状態で維持していくには医療技術と知識を兼ね備えた歯科衛生士との予防歯科(メンテナンスプログラム)が大切で、これらをチーム医療として取り組んでいくことが最も重要な部分だと思います。そんな想いで、これからも藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターでは歯科医師と歯科衛生士とのチームアプローチで皆様に最適な歯科医療を提供していきたいと考えております。

第83回日本臨床歯周病学会関東支部教育講演会に参加、座長を担当させていただきました

第83回日本臨床歯周病学会関東支部教育講演会

2019年4/14(日)、東京・一橋講堂で開催された第83回日本臨床歯周病学会関東支部教育講演会に参加、座長を担当させていただきました。

今回のメインテーマは「チームで取り組む炎症と力のコントロール」と題して、歯科医師と歯科衛生士による天然歯とインプラントをどのように共存させていくのかといった部分にフォーカスを絞って、関西や中国四国支部で活躍される先生方による特別講演が開催されました。歯周治療のファーストステップは感染のコントロールであり、歯周病の原因となる細菌の量を減らすあるいは、細菌叢を入れ替えるためにプラークコントロールはもちろん、スケーリング・ルートプレーニングを行うことで炎症をコントロールすることが大切と考えられています。一方で、歯ブラシがいくら上手で定期的にメンテナンスをしているにも関わらず、なぜか歯肉からの出血が止まらない・・あるいは、歯が少しずつ動いてくるなど、良好な経過をたどらない歯周病患者がいるのも経験するところです。噛み合わせのずれが生じている不正咬合は、歯周炎を悪化させるリスク因子の一つと考えられていて、1歯のかみ合わせの調整で済むこともありますし、場合によっては広範囲にわたる治療を行わないと、歯周病のコントロールができない患者さんがいるということは、私も経験するところですし、ケースディスカッションを拝聴することができました。歯周治療に対する知識や技術をもちあわせた歯科医師はもちろん、歯科衛生士とのチーム医療の大切さをあらためて考えさせられるセッションでした。

第83回日本臨床歯周病学会関東支部教育講演会

藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターにご勤務頂いてます歯科衛生士の方々は、歯科衛生士学校での学生講義を担当したり、日本歯周病学会でのポスターセッションへ演題を出したりと、知識と技術を兼ね備えた歯科衛生士です。そんな素晴らしい歯科衛生士の方々とのチーム医療ができることを本当に嬉しく思いますし、これからも、皆様に最適な歯周治療が提供できるように、チームとして研鑽を積んでいきたいと考えております。

ジーシーインプラントミーティング2019に参加、講演してきました

ジーシーインプラントミーティング2019

2019年2/3(日)、東京・秋葉原で開催されたジーシーインプラントミィーティング2019に参加、講演してきました。

ちょうど1年前にジーシーから国内初となるインプラント適応として開発された骨補填材「サイトランスグラニュール」が認可され、藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターでも取り入れて臨床応用してきました。そんな「サイトランスグラニュール」を応用し、歯周病・インプラント手術を行った歯科治療に関して、「インプラント治療が可能にする天然歯の保存」と題して講演させていただいた。歯周病が重症化した場合は抜歯せざるを得ない場合もありますが、軽度から中等度の進行であれば、現在では歯周組織再生療法が適応できます。また、特定の歯だけに負担がかかってしまうような噛み合わせであれば、インプラント治療を用いることで残っている歯の負担を減らして歯の寿命を延ばすことができる時代となり、天然歯とインプラントをどのように共存させるかが治療計画を立案するうえで大切です。そんな藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターで取り組んできた歯周病・インプラント治療に関する講演を、同世代の歯科医師6名とセッションさせていただいた。東京歯科大学の同級生も一緒の登壇となり、いい意味で、たくさんの刺激を受ける一日となり、私自身もたくさんの勉強をさせていただきました。

ジーシーインプラントミーティング2019

1月20日(日)から始まった3週間連続での講演会は、私の歯科医師人生の中でも初めてのことでしたが、それぞれ講演会・研修会では本当に多くの先生方とお話しする機会を頂き、たくさんの出会いも頂き、私のライフワークである「臨床歯科麻酔科医CDAC」の活動を知っていただく良い機会となりました。いろいろとやりたいことがたくさんありますが、藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターでは、歯科麻酔科医としての「静脈内鎮静法」を活用した安全で快適な歯科医療の提供はもちろん、湘南地域における歯周病治療・インプラント治療の専門医としての役割を担っていきたいと思います。

神奈川県歯科医師会アカデミアに参加、講演してきました

神奈川県歯科医師会アカデミア

2019年1/27(日)、神奈川県横浜市にある神奈川県歯科医師会館で開催された神奈川県歯科医師会アカデミアに参加、講演してきました。
教育講演では臨床経験の豊富な歯科医師が「長期症例から学ぶ」と題して講演され、歯周病治療や被せもの(セラッミクスクラウン)の治療を行った結果、15年、20年と経過したときに、どのような治療方法が成績が良かったのか、どのような条件の時に予後がよくなかったのか・・といった治療経過に関する臨床症例を提示され、大変興味深い内容となった。私たち歯科医師は、ある程度の治療結果の予測はできても、実際に経験しているからこその見解があるのも事実で、科学的根拠だけでなく、臨床的な経験値も大切かなと、大変示唆に富んだ内容となりました。

神奈川県歯科医師会アカデミア

午後のパートでは、神奈川県歯科医師会に所属する40~50代の各地域の歯科医師6名で「先進医療フェスタ」が開催され、私は藤沢市歯科医師会からの代表で講演の機会を頂いた。今回は「歯周治療に対するアプローチ」と題して、歯周組織再生療法やインプラント治療がもたらす天然歯の保存について、藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターで取り組んできた様々な臨床例を系統だて、お話させていただいた。歯周病が重症化すると、抜歯するのか、天然歯を保存するための努力をするのか、歯周基本治療ならびに組織反応を診ながらの診査診断が大切である。その上で、歯周病治療における3つの治療戦略を検討していきますが、①年齢や免疫学的な背景を考慮するのはもちろん、歯周ポケットからの出血の有無やポケットの数値を参考にして歯周組織の反応を予測し、②天然歯の保存が可能であれば、Er-YAGレーザーと歯周組織再生薬を用いた再生療法を行い、③最終的には咬合の安定を考慮した補綴設計とメインテナンスプログラム。この治療ストラテジーが本当に大切だなと感じております。歯科医療技術の発展と歯周組織再生薬の開発によって、治療計画が随分と変わってきたなと感じております。
藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターでは、歯周病専門医としての知識と技術の研鑽はもちろん、日本歯周病学会が認定する歯科衛生士とともに、歯周治療はもちろん、その先の歯周病予防にかかわる予防歯科の大切さを皆様に伝えていきたいと考えております。

インプラテックス・ピエゾハンズオンコースで講演してきました

インプラテックス・ピエゾハンズオンコース

2019年1/20に、東京都・インプラテックス本社で開催されたインプラテックス・ピエゾハンズオンコースで講演させていただきました。
2017年10月と2018年2月に「Mectron Piezosurgeryを使用した実践的サイナスフロアエレベーション」というタイトルで実習・講演会を半日コースとして2回開催してきましたが、いつも講演時間のみならず実習時間がタイトなスケジュールになってしまうことから、今回から1日での開催としてリニューアルし、私とCDACメンバー(臨床歯科麻酔科医のグループ)の後輩とセッションしてきました。このコースはインプラテックスでも大変人気化しているようで、パンフレットの案内をして翌日には満席になるという好評価の講演会にようで・・自分で言うなとつっこまれそうですが、純粋に嬉しいです。ご参加いただく歯科医師は、関東でご開業されている先生が中心ですが、今年も静岡や長野、北関東地区の先生方も参加され、定員を上回る先生方にご参加いただき、楽しい実習講演会となりました。たくさんの先生方にお越しいただきましたこと、この場を借りて心より感謝申し上げます。

当日は、私が行っている上顎臼歯部に対するインプラント治療のコンセプトを、骨高径のバリエーションによって整理し、側方アプローチと歯槽頂アプローチによる上顎洞底挙上術に関する多くの症例と論文ベースで考慮しなくてはいけないポイントを午前中2時間ノンストップで講演し、CDACメンバーの後輩にバトンタッチして30分の講演。お昼を挟んで、午後は2時間程度のハンズオン実習を行い、最後は、私のライフワークでもある歯科麻酔科医との医療連携(CDACの活動)について、全体のまとめをしながら講演させていただきました。上顎臼歯部に対するインプラント治療は様々な術式の選択や器材が紹介され、バルーンや水圧を利用したものや、特定の器材を使った手術方法がたくさん存在し、どの術式を選択すべきか悩んでしまうのも事実です。どれが一番良いとか、どれが悪いということではなく、解剖学的な形態や、患者さんへの手術侵襲、最終的なインプラント治療設計などを考慮して、手術の選択基準が決まるわけで、患者さんにとって、「低侵襲」で「確実な骨造成」が達成できる「適材適所の手術選択」が本当に大切だと感じております。

来週は神奈川県歯科医師会が主催の「先進医療フェスタ」で登壇させていただいます。そちらでは、「歯周病患者に対する治療アプローチ」と題して、歯周病が進行した天然歯をどのように保存するのかを、レーザーと再生療法薬を用いた歯周組織再生療法を適応するとともに、必要があればインプラント治療による咬合支持を考慮した私なりの治療ストラテジーをお話しさせていただきたいと思います。今年もたくさんの講演の機会を頂戴してますので、藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターで取り組んでいる歯周病治療やインプラント治療のコンセプトのうち一つでも歯科医師の皆様はもちろん、その先にいる患者さんにとって少しでもお役に立てることができたら幸いです。

過去の活動報告