活動報告
2009年10月、藤沢歯科ペリオ・インプラントの雨宮啓と雨宮花が、日本歯周病学会の歯周病専門医に認定されました。当院における4名すべての歯科医師が日本歯周病学会歯周病専門医として、より専門性の高い治療を提供すべく、皆さまの診療を担当させていただきます。
また2010年2月8日に、院長の雨宮啓が(社)日本口腔インプラント学会の口腔インプラント専門医の認定を受け、当院の2名の歯科医師が口腔インプラント専門医として、皆さまのインプラント治療を担当させていただきます。
藤沢歯科ペリオ・インプラントは、地域医療におけるインプラント・歯周病治療の専門的医療機関としての役割を担うとともに、皆さまが、ご満足いただける診療を提供できるよう、一丸となって邁進していきたいと思います。
皆さまのご来院を心よりお待ちしております。
第73回日本矯正歯科学会学術大会に参加してきました
2014年10月20日-22に、千葉県・幕張メッセで開催された第73回日本矯正歯科学会学術大会に参加してきました。
今回の矯正歯科学会は、4年ぶりの日韓ジョイントミーティングとなり、日本と韓国を代表する矯正専門医による特別講演が多くプログラムされていた。矯正歯科領域における不正咬合の一つに、オープンバイトという不正咬合がある。これは歯を噛み合わせた時に、奥歯はしっかり噛むことができるのだが、前歯は噛みあわず隙間があいてしまうという、噛み合わせの不調和であるが、このオープンバイトの患者さんにおける矯正治療は、従来のコンセプトでは難症例であると考えられており、時には、顎の移動も伴う外科的矯正治療が必要であると考えれれてきた。しかし現在では、矯正用インプラントアンカーを用いれば、外科的治療を行うことなく、矯正治療で歯の圧下を促し、開いていた上下の前歯のかみあわせを回復させることが可能である。また、奥歯の垂直的な歯の高さを調整することが可能となったことから、歯並びの回復のみならず、横顔のバランスといった審美的回復も期待することができる。
また一方、基礎研究部分における興味深い内容に、金属を使用しない矯正治療素材の研究報告があった。矯正治療における金属ワイヤーの欠点として、金属によるアレルギー問題と金属色という見た目の悪さが挙げられる。金属アレルギーをもつ患者さんでは、歯科矯正装置である矯正用ワイヤーに含まれるニッケルが、アレルギーの要因となることから、金属ワイヤーの使用を控えざるをえなかったり、また矯正用ワイヤー自体の金属色は、審美的でないことから、金属を使わない素材開発がなされてきた。そこで今回報告された素材が、ファイバー強化プラスチック製材である。見た目の美しさだけでなく、軽さや、弾性に優れていることにより、金属にとって代わる可能性のあるという臨床報告がなされた。生体適合性の高い(体に優しい)材料は、近々、臨床の現場で使用することが可能となり、より身近なものになると考えられる。
藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターでは、矯正用インプラントアンカーに関しては積極的に取り組んでいるが、今回の知見で得ることのできた新しい素材を取り入れた矯正治療を導入し、皆様に最適な矯正歯科治療を提供していきたいと考えております。
第44回日本口腔インプラント学会学術大会に参加、講演してきました
2014年9/12-14に、東京国際フォーラムで開催された第44回日本口腔インプラント学会に参加、講演してきました。
今年のメインテーマは、「口腔インプラント治療の"めざす"もの-より信頼されるインプラント治療へ-」と題して、3日間にわたり、専門医教育講演や、特別講演などの多くのプログラムが組まれていた。専門医教育講座では、超高齢社会におけるインプラント治療に関する話題が取り上げられ、高齢者の増加に伴い、欠損補綴の必要性は増してきているが、その一方で、患者さんの現在おかれている状況から推測し、将来の生活スタイルを見越した上部構造体を製作することが大切であるという内容であった。当然、脳梗塞の既往などがあれば、再び、入院やリハビリの期間が想定されますので、メインテナンスしやすいインプラント上部構造体が望ましく、咬合力の強い方であれば、しっかりとした咬合安定が図れるインプラント埋入や補綴設計が望ましいということになる。インプラント補綴に関する様々なヒントがあったように感じてます。
また自身の講演では、ここ数年行ってきた、より低侵襲な上顎洞底挙上術に関する手術方法についてお話しさせていただいた。上顎臼歯部におけるインプラント治療において骨高径が十分にある方は問題ないのですが、多くの方は、インプラントを支えるには十分な骨量が確保できず、なんらかの骨再生が必要となります。その代表的な骨再生の術式ににラテラルウィンドテクニックがあるが、この術式は手術侵襲が大きく、術後の腫脹が大きかったり、まれに重大な合併症をきたすことから、同じような骨再生の結果を得ながら、低侵襲な術式はないかと、約7年前に考案し、我々のグループで取り組んできた手術方法である。
藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターでも、クレスタルアプローチが最適応と考える患者さんには、こういった低侵襲な術式の選択を行い、その治療成績の高さを実感しており、先生方と有意義なディスカッションをすることができた。ただ唯一、座長の先生との見解は隔たりが大きく、私自身も勉強しなければいけない部分を知ることができ、大変有意義な学会発表であったと思います。来年の学会に向けて、さらなる学識を深めていきたいと再認識し、今月からはじまる1年間の歯周病の研修会や、Er-YAGレーザー研修会などに参加するとともにより知識を深めて、皆様に最適な治療方法を提供できるよう努めてまいりたいと思います。
ノーベルバイオケアシンポジウム2014に参加してきました
2014年9/7に、東京・品川で開催されたノーベルバイオケアシンポジウム2014に参加してきました。
ノーベルバイオケアのシンポジウムは数年ぶりの開催であり、アジアパシフィック地域からの参加者を含め、2000名を超す規模の大きなシンポジウムとなった。ノーベルバイオケア社は、歯科インプラントのあり方を"Designing for Life"というコンセプトで捉え、患者様により良い治療を提供していくためのソリューションをテーマに、世界的に活躍されている歯科医師とともにディスカッションするシンポジウムとなった。その中で、グラフト・グラフトレスアプローチのセッションでは、様々な骨移植に関する新しい知見が報告された。上顎臼歯部の歯槽骨高径が少ない症例におけるインプラント治療において、サイナスフロアエレベーションという術式が選択されるが、骨移植を行わないサイナスリフトに関するディスカッションがあり、以前も、血液のみを注入する方法や糸でテント状に釣る方法などが報告されてきたが、今回は、空気のみで密閉させる術式を報告し、組織学的に血液が満たされることで、骨再生が起こるという内容であった。血液で満たされる環境さえ整えることができれば、骨再生が期待できるということであるが、また一方で、より確実な骨再生の足場を作るためには、骨移植剤(β-TCP系とBio-Oss系)の選択が大切であるという大学での研究ベースの知見を知ることができた。
来週は日本口腔インプラント学会が開催され、9月後半からは歯周病学に関する研修会が始まります。藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターでは、より専門性の高いインプラント・歯周病治療を提供して参りたいと考えております。
第19回口腔インプラント専門医臨床技術向上講習会に参加してきました。
2014年8月10日に、北海道・札幌で開催された第19回口腔インプラント専門医臨床技術向上講習会に参加してきました。今回は、口腔インプラント学会専門医に対する5年毎の更新に際して、知識と技術の統一見解を学会が発信し、インプラント治療の見識を再認識する講習会である。その領域は多岐にわたり、インプラントの性状に関する領域や全身管理に関する歯科麻酔学分野、歯周病学分野、口腔外科学分野、補綴学分野、メインテナンス治療といった予防歯科領域など、各専門医による講演を聞き、今現在の日本口腔インプラント学会が考える標準治療に関して、皆で情報の共有をするという内容となった。その中の歯科麻酔学分野における講演で、"Frailty"という、高齢期に生理的予備能力が低下することでストレスに対する脆弱性が亢進し、生活機能障害、要介護状態などの転機に陥りやすい状態を指すのだが、このFrailtyに陥った高齢者を早期に発見し、口腔機能の回復や栄養指導などの適切な治療介入によって、可逆的な生活機能の維持・向上が望めるのではないかという、口腔インプラント学を通じた試みが報告され、非常に興味深い内容となった。
改めて食事指導や栄養ケアといった分野の知識の必要性を認識する良い機会となった。栄養指導や食事指導は、虫歯治療や歯周病治療、そしてインプラント治療に際して、大切な知識となります。場合によっては、食事指導を取り入れていかないと、虫歯や歯周病が改善しない患者様もいらっしゃいます。藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターでは、治療経過とともに、皆様に最適な栄養指導や食事指導をアドバイスさせていただきたいと思います。
日本臨床歯周病学会・第68回関東支部教育研修会(長野ミーティング)に参加してきました
2014年7/27に、長野県・長野市で開催された日本臨床歯周病学会・第68回関東支部教育研修会(長野ミーティング)に参加してきました。
長野県で関東支部教育研修会を開催することは日本臨床歯周病学会としては初めての試みであり、長野県で活動するスタディーグループの先生方と活発なディスカッションをするという学会企画となった。長野県で活躍される歯周病専門医の先生方にご登壇いただいて、天然歯の保存治療に関するケースプレゼンテーションを行い、その後で、再生治療に関する教育講演という流れとなった。私の率直な感想としては、地域特性があるのかどうかわかりませんが、徹底的に天然歯を保存する努力がとても素晴らしい!ということと、最終上部構造は患者可撤式装置(患者さん自身で取り外し可能な歯)による歯周補綴治療という流れが明確で、将来の歯周病リスクを考慮した治療方法を選択されており、徹底的なリスクヘッジを取り入れた治療方法を選択するものだ・・という感想である。もちろん、すべての症例にこのような治療方針が受け入れられるはずないが、今後の高齢者時代においては、二重冠ブリッジという選択肢は口腔ケアの容易性という観点から、検討の必要性を感じる内容である。
藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターでは、歯周病とインプラント治療の専門医院として、皆様のライフステージにあった治療方法を提案できるように研鑽し、また、今現在できうる歯の保存治療に取り組んで参りたいと考えております。
日本臨床歯周病学会第32回年次大会に参加、座長を務めさせていただきました
2014年6/21-22に、愛知県・名古屋国際会議場で開催された日本臨床歯周病学会第32回年次大会に参加、座長を務めさせていただきました。大会のメインテーマは「再生へのかけ橋」である。歯周組織再生に関わるセッションが歯科医師と歯科衛生士プログラムとして組まれており、中でも歯科医師のメインシンポジウムでは、「重度歯周病疾患における再生治療によるアプローチ」という大変興味深いタイトルで、日本人とイタリア人歯科医師による素晴らしいプレゼンテーションを聞くことができた。
歯周病が進行して歯を支えている骨(歯槽骨)が吸収する際、その吸収の仕方には大きく分けて骨縁下欠損にみられる垂直性骨欠損と、骨縁上欠損にみられる水平性骨欠損が存在する。前者の垂直性骨欠損に対するアプローチでは、適切な診査診断のもと歯周組織再生療法を適応すれば、予後判定の悪い歯であっても、長期にわたって歯を健康に長持ちさせることが可能である。その一方で、後者の水平性骨欠損においては、再生療法のみによる垂直的な歯槽骨再生はあまり期待できなことから、積極的に治療するとなれば、歯周組織再生療法のみならず、修復治療や矯正治療、インプラント治療などを併用した複合的な治療が必要であり、歯周組織再生の限界と可能性について考えさせられる内容であった。私自身、その時代時代で、どの歯を抜歯し、どの歯を再生治療すれば良いのか、今現在できうる現実的な治療ガイドラインに照らし合わせて、インプラント治療や歯周組織再生療法の適応を考えていく必要があるのではないかと考えております。
一方、私が座長を務めさせていただいたセッションでは、歯周形成外科や矯正治療を複合的に治療したケースプレゼンテーションや、韓国の歯科医師からは歯槽骨増生術に関するプレゼンテーション、そして、台湾の歯科医師からは歯周形成外科に関するすばらしい臨床報告がなされ、著名な先生方と有意義なディスカッションさせていただく機会に恵まれた。あらためて、天然歯の再生能力の可能性とその限界についてと、インプラント治療による咬合機能回復の優位性、この両者を総合的に検証する必要性を認識し、皆様に最善の歯科医療を提供して参りたいと考えております。
第57回日本歯周病学会・春季学術大会に参加・ポスター講演してきました
2014年5/23-24に、岐阜県長良川国際会議場で開催された第57回日本歯周病学会・春季学術大会に参加・ポスター講演してきました。
今回の日本歯周病学会学術大会では「世界に発信する」をテーマに、レーザー治療や審美修復治療、また、55年間に及ぶ歯周病治療の長期症例などなど、とても興味深いシンポジウムや特別講演がプログラムされており、2日間を通して大変勉強になる学会となった。中でもエルビウムヤグレーザーに関するセッションは最近の話題でもあるが、歯周病治療はもちろん、インプラント治療や歯周組織再生療法への応用の可能性について様々な臨床応用が垣間見れ、大変興味深い講演となった。
私自身も学会や研修会を通じてエルビウムヤグレーザーの有用性を肌で感じてきたことから、本年、藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターでも導入し、今では、歯周外科手術時に欠かせない存在となっている。従来から行ってきた歯周病治療では、ハンドスケーラーや超音波スケーラーといった器具を用いて、機械的に歯石等を除去するほかなかったが、この方法では処置そのもので歯の表面や、歯を支えている歯槽骨はもちろん、除去したLPSといった毒素を消毒・滅菌できないことが最大の欠点であった。エルビウムヤグレーザーは、照射面が殺菌されることから、これまで機械的な到達が困難な部位でも、"光治療"という非接触治療を生かした確実な歯周病治療が可能となる画期的な手術器材です。本講演では、それぞれのレーザーの特徴を理解するとともに、その波長特性を生かした臨床応用について知識のアップデートをすることができたが、エルビウムヤグレーザーによる歯周病治療や再生治療への応用ができるよう、7月と11月に研修会に参加し、皆様に的確なレーザーを使用した歯周病治療を提供してまいりたいと思います。
一方で、学会発表に関しては、歯科衛生士が携わってきた歯周病治療に関する症例を発表させていただいた。昨年に発表した歯科衛生士と同様、彼女もまた、初めてのポスターセッションであるにもかかわらず、しっかりとした発表を行って、歯科衛生士としてのステップアップになったのではないかと思います。藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターでは、歯科医師と歯科衛生士のチーム医療を実践し、歯周病治療はもちろん、皆様のお口の健康をサポートしてまいりたいと思います。
WCUPS 2014に参加・講演してきました
2014年4/12-13に、東京・舞浜で開催されたWCUPS 2014 JAPAN CONVENTIONに参加・講演してきました。
WCUPSとは、World Congress of Ultrasonic Piezoelectric Bone Surgeryの略で、韓国カソリック大学歯学部のDong-Seok Sohn教授によって設立された学会であり、昨年は韓国キョジュンでの開催、今年は日本での開催となった国際学会である。本学会は超音波サージェリー(ピエゾサージェリー)や自己血由来の成長因子等を使用し、低侵襲歯科治療を目指す学会で、日本はもちろん、韓国やイタリア、オーストラリアといった、各国のゲストスピーカーが招聘され、活発な講演が開催された。中でも、イタリアはこの超音波サージェリーの開発国でもあり、インプラント手術時における低侵襲な骨移植や骨再生におけるパラダイムシフトを発信した国である。イタリアの歯科医師によるセッションは非常に興味深い講演内容で、インプラント埋入に際しては通常、外科用ドリルを使用するが、その際にピエゾサージェリー(超音波による切削手術)を使用することで骨の再生能力が高まる知見を報告した。
また、骨再生手術においても、治療計画通りの骨移植が可能となり、こちらも低侵襲でかつ的確な手術が可能となるわけで、知識と技術のアップデートとなった。一方で、私もピエゾサージェリーを応用した低侵襲インプラント手術に関する臨床症例を講演させていただき、多くの先生方とディスカッションできる機会に恵まれた。藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターでは、6年前にピエゾサージェリーを導入して以来、インプラント時における骨再生には欠かせない手術器材となり、また、私が取り組んできた骨再生の術式は、世界各国からも同様の報告がなされ、その安全性や予知性の高さが評価されているように感じている。本学会を通じて感じたことは、世界中での共通認識として、「低侵襲な治療」つまり、最小限の治療介入で最大限の治療結果が残せるような歯科医療であったり、手術方法の選択が大切である。
ということであり、藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターでも、このコンセプトを考慮した歯科治療を提供してまいりたいと思います。もう一つの気づき。それは、国際学会であるがために、英語力の不足に気づけたこと。自身の発表は、もちろん英語であり、伝えたいことや聞きたいことをダイレクトに英語で表現できないこと身をもって知る良い契機となった。歯科臨床はもちろん、英語、教養、人間力などなど、目標を明確にして日々研鑽を積んでいくのみである。
第3回日本歯周病学会関東9大学・日本臨床歯周病学会関東支部合同研修会に参加してきました
2014年3/9に、東京・昭和大学で開催された第3回日本歯周病学会関東9大学・日本臨床歯周病学会関東支部合同研修会に参加してきました。
1年に1度、大学病院歯周病科に在籍する先生方と、臨床歯周病学会の会員が集い、お互いの立場を超えて、歯周病治療に関するディスカッションができる学会である。大学病院で行われている基礎研究に基づいた臨床知見が垣間見れたり、あるいは、海外で治療実績があるものの、大学病院では認可の関係で実施困難な新しい術式に関しては、開業医側から報告されたり、ベーシックからアドバンスの歯周病治療に触れることができる。今回も、歯周組織の再生手術に関する様々な症例発表がなされ、自己血由来の再生療法に関する報告や、レーザーを応用した歯周病治療に関する最新の報告が興味ある話題であった。一方で、特別講演では、私が大変あこがれる歯周病専門医による講演が行われ、およそ3年ぶりにお話を伺うことができた。歯周病治療における考え方や手法(治療方法)に関しては、これがぜったいに優れているといった定見がえられていないものが多い中、常に肯定的な論文と否定的な論文とに目を配り、患者様にとって可能な限り利益となる治療方法の選択をするよう努めてほしいという提言であった。
今現在、藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターにおける歯周病治療は、日本歯周病学会指針でもその有用性が報告されているEr:YAGレーザーとヨーロッパで開発された歯周病殺菌水とを併用した治療方法を選択し、皆様に安全で治療効果の高い歯周病治療を提供しております。新しい情報を取り入れながらも、「最新」が必ずしも最善ではないことから、それぞれの治療成績を検証し、的確なマテリアルの選択しながら、皆様に最善の歯周病治療を提供してまいりたいと考えております。
OJ 2014年・ミッドウィンターミーティングに参加してきました
2014年2/11に、東京・飯田橋で開催されたOJ 2014年・ミッドウィンターミーティングに参加してきました。
昨年に講演させていただいたが、このOsseointegrationStudy Club of Japan(OJ)の醍醐味は、著名な先生方による白熱したディスカッションにある。今年も様々なインプラント手術方法や、新しいテクニックの紹介があったが、長きにわたって継承される治療方法もあれば、一過性のブームで終わってしまう手術方法もあるため、その見極めが大変重要です。様々な分野で活躍される先生方の意見は大変貴重で、同じ講演を聞いても、いろいろな見解を聞けることが何より面白く、私個人としての手術方法の選択であったり、材料・技術の改良といった点で、改善すべき課題の整理ができたように思う。本年の学会におけるトピックスは、低侵襲なインプラント治療方法、メインテナンスしやすいインプラント治療、そして、メインテーマとも言える審美性の追求である。ここには矛盾するところがあり、審美性を追求するがために、手術回数が増え、たいへん複雑な手術方法となってしまうこともある一方で、低侵襲な術式であるがゆえに、あまり結果が伴わない治療方法になってしまうことが考えられます。いつまでも本流を踏み外すことなく、しかし一方で、変化しなくてはいけない部分は、新しい技術や術式を取り入れ、低侵襲な手術方法、審美性、機能的性、そのバランス感覚を大切にしながら、適材適所のインプラント治療を提供していきたいと考えおります。
私個人の今年のテーマは、「不易流行」。変えてはいけない本筋をとらえながら、技術革新に応じて変化してゆく部分を取り入れ、藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターのチーム医療として、インプラント治療はもちろん、歯科治療における最善の治療方法を、皆様に提供してまいりたいと思います。
第18回米国歯科大学院同窓会(JSAPD)公開セミナーに参加してきました
2014年1/12に、東京・六本木で開催された第18回米国歯科大学院同窓会(JSAPD)公開セミナーに参加してきました。
今年のテーマは「インプラント治療の根拠とその実践」と題して、天然歯を保存的にマネジメントして治療するのか、あるいは、抜歯してインプラント治療で回復するのか、というテーマに関して、歯内療法専門医、そして歯周病専門医、最後に補綴専門医の見地から、ディスカッションがなされた。歯内療法(歯の神経の治療)の予後や、歯周病の進行状態による病態評価と歯周組織再生療法後の治療成績、また、残された天然歯の健全歯質と厚みといった、様々な観点からその歯の予後を検討し、治療介入対効果を天秤にかけた最終判断をすることとなるが、ある論文によると、抜歯に至った根管治療処置歯をその原因について分類分けをした結果、抜歯原因の割合は補綴学的理由59.4%、歯周病学的理由32%、歯内療法学的理由8.6%であったと報告されている。つまり、ある程度、歯内療法学的な治療や歯周病学的要因はある一定の治療成績を期待できるが、健康な歯質の量と厚みなどがしっかり残存していないと、どんなに精度の高い治療がなされても、審美的にも機能的にも修復が困難になるということが理解できる。個々を評価することは大切だが、治療した歯の長期的な予後を見通した治療計画が大切だと考えています。
昨年は多くの講演をさせていただく機会に恵まれ、藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターで取り組んできた症例について自分なりの見解をつかんできた。その反面、自己研鑽にあてる時間を十分とることができず、この点は反省しなければならない。ここ2年間は矯正治療に比重をおいて研修を続けてきたが今年の3月でこの研修も一段落となることから、学術面では再度、歯周病治療にフォーカスをあてて、8月より1年間の研修会に参加し、皆様により的確な歯周病・インプラント治療を藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターのチーム医療として、提供してまいりたいと考えております。