第108回アメリカ歯周病学会年次大会に参加、
シンポジストとして講演させていただきました

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シンポジストとして講演させていただきました

第108回アメリカ歯周病学会年次大会に参加、
シンポジストとして講演させていただきました

第108回アメリカ歯周病学会inフェニックス

第108回アメリカ歯周病学会inフェニックス
「上顎臼歯部におけるインプラント治療」に関する講演
日本代表として院長の雨宮がアメリカ歯周病学会でシンポジストを務めました

【会場】Phoenix Convention Center, Phoenix, Arizona
【日時】2022年10月29日(土) 13:30~15:00

第108回アメリカ歯周病学会での講演

 2022年10月26日(水)~30日(日)に、アメリカ・アリゾナ州フェニックスで開催された第108回アメリカ歯周病学会年次大会(AmericaAcademy of Periodontology 108th Annual Meeting)に参加、シンポジストとして講演させていただく機会を頂戴しました。私にとっては4年前にカナダ・バンクーバーで開催された第104回アメリカ歯周病学会の「アジア・パンパシフィックセッション」で講演させていただいて以来の海外講演です。第108回アメリカ歯周病学会も4年前と同じく米国歯周病学会、日本歯周病学会、日本臨床歯周病学会の3学会の共催開催となり、日本からは約70名、世界各国の歯周病専門医4000~5000名が参加する歯周病学に関する世界最大規模の学術大会です。世界各国で活躍する歯周病専門医やインプラント専門医がシンポジストとして招聘され、歯周治療の最前線はもちろん、天然歯の長期保存、歯周組織再生療法、根面被覆の術式、再生歯科学、インプラント治療における硬組織や軟組織のマネジメント、インプラント補綴、などさまざまな分野のプログラムが組まれ、5日間にわたって開催されます。およそ1年前の2021年10月に日本臨床歯周病学会の先生方から講演のお話を頂き、とても光栄なお話ですので「私でよろしければぜひお引き受けさせていただきます」と、お答えさせていただいて英語での講演準備を進めてまいりました。私がお引き受けさせていただいたシンポジウムはFocused ContinuingEducation (FCE)というアメリカ歯周病専門医における教育講演のカテゴリーで、セッションテーマは「Your Royal Sinus」、「上顎臼歯部に対するインプラント治療のアプローチ」の講演を担当させていただくこととなりました。私が最初に30分講演、アメリカを代表するインプラント外科医であるDr. Peter K. Moyが45分、最後のディスカッションが15分の90分のセッションです。

2500人・・・思いがけないメイン会場でのリハーサル

日本を10月25日(火)に出発して、サンフランシスコを経由して夜にフェニックスに到着。水曜日に学会のレジストレーションを行って各会場の講演を拝聴しておりました。その翌日の10月27日(木)が私の講演リハーサルのため会場を探していると・・・今まで見たことのないような本当に大きなホールに通されたのです!!
「明後日の10月29日(土)に講演させていただく日本から来た雨宮です」と、英語で伝えると、「おー雨宮先生! まっていたぞ、ここがリハーサル会場だ!」と。3面のスクリーンをバックにして、目の前に2500席の椅子が整然と並んでいる会場を目の当たりにしながら演台に立った瞬間、「足が立ちすくむ」という感覚を覚えると同時に時差ボケは一気に解消されました。そして木曜日の夜は緊張のあまり、眠れなくなったのは言うまでもありません・・・

14年を経て・・アメリカを代表するDr. Peter K. Moyとのシンポジウム

10月29日(土)の午前中はフェニックスの町中を散策して12:30に会場に到着して13:30から講演です。じつは今回一緒に登壇させていただくDr.Peter K. Moyとは、14年前の私が34歳の時に、アメリカ・ロサンゼルスのDr. Moyのプライベートクリニックにインプラントライブオペ見学に伺った時以来の2回目だったのです。当時は憧れでしかなかったアメリカでとても有名なトップデンティストと同じステージで、そしてこのような大きな会場で講演できる機会はなかなか経験できるわけではなく・・講演冥利に尽きる。といった思いで30分間の英語でのプレゼンテーションをさせていただきました! 講演が始まる前にMoy先生とお話しする時間がありましたので、14年前の2008年に私がプライベートクリニックに伺ったときの写真を見ていただきました。そうしたらMoy先生が「雨宮先生、私は全く覚えていないけど、UCLAに来てくれたんだね。ありがとう!」と笑顔でお話しして頂けたのです。日本人だけでなく、たくさんの先生方が各国から見学や研修で訪れるわけですから、それはそうだと思いながらも、私にとってはシンクロニティーだったんだと・・見えない何か大きな運を感じた瞬間でした。講演が終わった後の夜は、今までの出会いがあったからこそ今日の講演をさせていただく経験となったわけで・・それらが走馬灯のように頭を駆け巡りながらぐっすりと眠っていました。これからも、あらためて一つ一つの出会いや出来事を大切に、そして感謝の気持ちを忘れずに歯科医師を楽しみます!

日本臨床歯周病学会、そして、メンターの方々への感謝

前回同様に、アメリカ歯周病学会という大きな舞台だけに、最初は声が上ずっていることを自覚するほど緊張しながらのスタートでしたが、気が付けばあっという間の30分間の英語プレゼンテーションで、終わってみれば大変貴重な機会を頂戴したな・・・と感慨深い思いです。フェニックス最終日の日曜日は車で2時間の場所にある全米一美しい町を称される「セドナ」へ観光です。もともとアメリカ先住民が神が住む土地と信じていた場所ですから、どこも神秘的です。ディズニーランドにあるビックサンダーマウンテンのモデルともなった岩山があるなど、どこを見渡しても素晴らしい景色にたくさんのパワーを感じながら、そして、時間を忘れて、皆さまと楽しいひと時を過ごしてまいりました!! アメリカ歯周病学会という大舞台での講演にご推挙いただきました日本臨床歯周病学会の先生方、私が尊敬する金子先生や一戸先生、井上先生、二階堂先生、白鳥先生をはじめとするメンターの先生方、また、私の診療をいつも一緒に支えていただいている藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターの歯科衛生士・栄養士・受付秘書の方はもちろん、スタッフの皆さん、そして、勉強会で切磋琢磨する先生などなど、関わるすべての皆さまに心から感謝申し上げます。


これからの12年・・・次のステージへ

歯周病・インプラントの専門医として、患者さんへ最善と思われる歯周病やインプラント治療を提供することはもちろん、20代・30代の先生方に知識と技術をお伝えしながら、私自身も次のステージで活躍できる歯科医師になれるように、これからも研鑽を積んでいきたいと思います。東京歯科大学を24歳で卒業して歯科医師になり、最初の12年間は歯科麻酔学講座や白鳥歯科インプラントセンターで歯科麻酔学やインプラント治療を中心とした歯科医療技術の研鑽、そして、藤沢歯科の開業といったハードの部分に時間を使ってまいりました。36歳からの12年間は、藤沢歯科のクリニックとしての機能をどのように充実させるかという部分で2階の予防クリニックの開設しながら、優秀なスタッフとのチーム医療を拡充することと、歯科麻酔科医としての貢献の部分でCDAC立ち上げに奔走するなど、環境整備に力を注いでまいりました。そんな12年の節目にアメリカ歯周病学会で、14年前にライブオペで訪れたDr. Peter K. Moyと一緒に講演させていただく機会を頂戴したことは私にとっての大きな節目に感じます。そして今、これからの12年は、藤沢歯科はもちろん、広い意味での人財育成の部分と、地域医療における貢献として、藤沢市から、そして湘南地域から、私たちが取り組んでいる歯周病治療やインプラント治療、静脈内鎮静法という歯科麻酔学を中心とする専門的な歯科医療を提供してまいります。そしてもう一方での新たな価値創造という部分での貢献として、歯周病・インプラント専門医という立場から、生涯にわたってお口から食事ができることを支援できるように、摂食嚥下サポートや訪問歯科といった部門の立ち上げながら、歯科発のヘルスプロモーション活動に藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターの歯科医師・歯科衛生士・管理栄養士と共に取り組んでまいりたいと思います。