藤沢歯科

2009年10月、藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターの雨宮啓と雨宮花が、日本歯周病学会の歯周病専門医に認定されました。当院における4名すべての歯科医師が日本歯周病学会歯周病専門医として、より専門性の高い治療を提供すべく、皆さまの診療を担当させていただきます。

また2010年2月8日に、院長の雨宮啓が(社)日本口腔インプラント学会の口腔インプラント専門医の認定を受け、当院の2名の歯科医師が口腔インプラント専門医として、皆さまのインプラント治療を担当させていただきます。

藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターは、地域医療におけるインプラント・歯周病治療の専門的医療機関としての役割を担うとともに、皆さまが、ご満足いただける診療を提供できるよう、一丸となって邁進していきたいと思います。

皆さまのご来院を心よりお待ちしております。

第8回日本顕微鏡歯科学会学術大会に出席してきました。

第8回日本顕微鏡歯科学会学術大会2011年11/26-27に、東京・飯田橋で開催された第8回日本顕微鏡歯科学会学術大会に出席してきました。
今回は、歯周病治療における再生療法や精密な根管治療に関する報告がなされ、どれもマイクロスコープ(歯科用顕微鏡)がなければ、行うことのできない手術方法が紹介されました。特に歯周組織再生に関する報告では、不良肉芽といって、今までは切除すべき組織が歯周組織再生には重要な役割を果たすという見解が述べられ、今後の歯周病治療に関する新しい知見を得ることができた。

藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターでは、審美歯科治療はもちろん、歯周病治療や精密根管治療を行う際には積極的にマイクロスコープを活用し、歯の保存治療や歯周組織の再生療法に取り組んでいきたいと考えております。

ゴムメタルワイヤーを用いたMEAW矯正治療の講演会に出席してきました。

ゴムメタルワイヤーを用いたMEAW矯正治療の講演会2011年11/19-20に、東京・新宿で開催されたゴムメタルワイヤーを用いたMEAW矯正治療の2日間の講演会に出席してきました。
今年の8月にゴムメタルワイヤーを用いた矯正治療の研修・講演会に出席しましたが、今回は、そのアドバンス編にあたり、様々な場面における矯正用ワイヤー(ゴムメタルワイヤー)の応用法に関する知見を得ることができた。「ゴムメタル」は、昨年に認可が下りた新素材で、トヨタグループのシンクタンクである豊田中央研究所で開発された新チタン合金で、柔らかく、しなやかでありながら高強度という、今までにない金属特性を持ち合わせています。
藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターでは、この新しく開発された矯正治療用ワイヤー「GUMMETAL」を取り入れ、より短期間で治療が終わるような矯正治療を提供していきたいと考えております。来年から2年間の私のテーマは「矯正治療」です。審美治療はもちろん、歯周病治療やインプラント治療においても、矯正治療は欠かすことのできない治療オプションの一つです。より精度の高い矯正治療が提供できるように、日々研鑽を積んでまいりたいと考えております。

マイクロエンド世代のベーシックエンドドンティクス講演会に出席してきました。

ベーシックエンドドンティクス講演会2011年11/6に、東京・永田町で開催されたマイクロエンド世代のベーシックエンドドンティクス講演会に参加してきました。今回は、ペンシルバニア大学歯内療法科准教授であるDr.サミュエル・クラッチマンによる講演が開催され、アメリカにおける歯内療法(根管治療)の最前線を聞くことができた。
歯の神経(歯髄)が細菌に侵されると、腫れや痛みなどが出てきます。大切な歯を抜かずに、歯の寿命を伸ばすために必要な最後の手段が歯の根の治療(根管治療)です。神経(歯髄)の形や太さは人それぞれで、根がねじれたり枝分かれしたりしていたりもします。歯を痛めず、細菌に感染している神経を取り除き、(過去に根管治療をしている場合は、以前の詰め物を根管の歯を削らずに除去するために、更に高度なテクニックが必要です。)しっかり洗浄して外部からの細菌の侵入を防ぎ詰め物をして密閉する治療で、極めて繊細な治療になります。アメリカにおける歯内療法(根管治療)専門医によるスタンダードは、CTによる的確な診断と、マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)を使用した精密治療につきるという内容であった。
藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターは、歯科用CT・マイクロスコープ(歯科治療用顕微鏡)、根管用超音波装置・ニッケルチタン製の根管治療用ファイルシステム・MTA(根管修復剤)・根管充填システム(根に最終的に入れる詰め物の器具)などを常備していますので、この「米国式精密根管治療」を取り入れ、1本でも多くの歯の保存治療に取り組んでいきたいと考えております。

第54回秋季日本歯周病学会学術大会に出席してきました。

第54回秋季日本歯周病学会学術大会

2011年9/24に、山口県・下関市で開催された第54回秋季日本歯周病学会学術大会に出席・ポスター講演してきました。今回の特別講演は、前週に開催された日本口腔インプラント学会に引き続き、「再生医療」に関するテーマで、細胞シート工学と今話題のiPS細胞による再生医療の展望と課題についての最新情報を聞くことができた。
再生医療分野では、培養角膜上皮細胞シート移植が角膜上皮幹細胞疲弊症の治療目的として、ヒトへの臨床研究が開始されており、自己口腔粘膜上皮細胞から作製した培養上皮細胞シートを用いたスティーブンス・ジョンソン症候群や眼類天疱瘡への応用、歯周病治療を目的とした培養自己歯根膜細胞シート移植の臨床研究など、さまざまな研究成果が報告され、その成果の詳細を知ることができた。このように、自己培養細胞や自己iPS細胞は、患者自身の細胞から治療に使える細胞や組織を作ることが可能となり、再生医療の切り札とされている。
第54回秋季日本歯周病学会学術大会しかし一方で、患者ごとに自己細胞やiPS細胞を作ると費用がかさみ、時間もかかることから、「iPS細胞バンク」構想の研究・開発が急がれているという。と、言うのも「HLA」と呼ばれる白血球の型が合えば治療に使うことが可能であり、75種類のiPS細胞を樹立できれば日本人の80%の治療に使えるiPS細胞が確保できるということになる。今後の、歯周組織再生療法への応用は、「iPS細胞バンク」からの提供が歯周病治療やインプラント治療の主体になるのでは……という感触を得ることができた。また、自身のポスター講演は、ここ一年間取り組んできた歯周組織再生療法に関する講演発表させていただく機会を頂き、さまざまな先生方とディスカッションする絶好の機会となった。
藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターでは、皆様に日本口腔インプラント学会専門医・日本歯周病学会専門医による専門性の高い治療を提供できるよう、知識と技術のアップデートを行い、歯周病治療やインプラント治療における再生療法に積極的に取り組んでいきたいと考えております。

第41回日本口腔インプラント学会・学術大会に出席してきました。

第41回日本口腔インプラント学会・学術大会

2011年9/16-17に、名古屋で開催された第41回日本口腔インプラント学会・学術大会に出席・参加してきました。今回の教育講演は、「歯肉のあらたな可能性」と題して、近年の話題の中心である人工多能性幹細胞(iPS細胞)が歯科医療において、どの程度の将来性があるのか、あるいは、臨床応用(皆様に治療として提供すること)が可能なのかについて興味深い講演内容であった。従来から研究されてきた再生医療は、ES細胞を使ったり、あるいは自分の骨髄幹細胞を採取してこれを培養するといった、倫理的側面の問題を抱えたり、外科的な侵襲負担があまりにも大きいことから敬遠されてきましたし、再生療法を行うにしてもハードルが高くなってしまったと思います。
第41回日本口腔インプラント学会・学術大会しかし、今回の研究では、歯肉の細胞に癌化しにくい山中3因子を導入して簡便にiPS細胞が樹立できることについて報告され、この樹立されたiPS細胞から、歯周組織の再生が可能なことや、再生歯ユニットとといって、歯はもちろん、その周囲の歯周組織をひっくるめて再生させるという将来展望と歯科臨床への応用について詳細な報告を聞くことができた。おそらく、近い将来には、このiPS細胞を使った臨床治験が始まり、ここ10年のうちに歯科治療においてもこの再生技術を治療として提供できる時代が来ると考えています。
藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターでは、いち早くこういった再生療法の治療技術を提供できるよう、知識と技術のアップデートを行い、皆様に最適な治療を提供していきたいと考えております。

GUMMETALワイヤーを使った矯正治療の研修会に出席してきました。

GUMMETALワイヤーを使った矯正治療の研修会

2011年8/28に、東京・飯田橋で開催されたGUMMETALワイヤーを使った矯正治療の研修会に参加してきました。今回は、「新素材で変わる治療コンセプト」と題した矯正治療に関する講演を聞いてきました。
矯正治療のワイヤー(はり金の部分)の素材には、Ni-Ti(ニッケルチタン)合金やステンレススチールが使われるのですが、それぞれに長所と短所があり、各ワイヤーの特徴を生かしながら使用しているのが現状です。そんな中、2003年に豊田中央研究所が「GUMMETAL」というNi-Ti(ニッケルチタン)合金よりしなやかな超弾性と、屈曲により加工硬化しない超可塑性を同時に実現したチタン合金を開発し、非常に注目を浴びた金属があります。この「GUMMETAL」は、ワールドビジネスサテライトなどでも取り上げられ、当時の石川寮選手が使用していたゴルフのシャフト、テニスラケットや、メガネフレームなどにも使用され、ようやく歯科領域においてはゴムメタルアーチワイヤーとして登場しました。このゴムメタルアーチワイヤーの登場によって、矯正治療の早い時期から歯を三次元的にコントロールすることができるようになり、矯正治療中の歯の痛みが和らぐばかりでなく、治療期間の短縮が可能となります。
藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターでは、この新しく開発された矯正治療用ワイヤー「GUMMETAL」を取り入れ、皆様により最新の矯正治療を提供していきたいと考えております。

日本臨床歯周病学会・第59回関東支部教育研修会に出席、講演してきました。

2011年8月21日に、神奈川県・横浜で開催された日本臨床歯周病学会・第59回関東支部教育研修会に出席、講演してきました。今回は「歯周病治療の診査、検査、治療の基本」を再考するというテーマで、慶應義塾大学医学部・中川教授による教育講演が行われた。歯周病治療にも様々な考え方や治療方法の変遷があるわけだが、初心に戻り、もう一度歯周病治療のベーシックについて知識の整理と確認することができた。特に血液や遺伝子を使った診査・検査方法に関しては、前回の歯周病学会でもプログラムが組まれて討論されていたセッションでもあり、より的確な診断をすることで、皆様日本臨床歯周病学会・第59回関東支部教育研修会には、その診断結果に基づいた的確な歯周病治療が提供できるようになると考えています。一方、午前には、私が行ってきたインプラント治療ならびに歯周組織再生療法に関して、講演させていただく機会をいただいた。歯がないところにはインプラントによる治療をおこない、歯周病が進行して骨が吸収している部分には歯周組織再生療法をおこなって、骨の再生を促し、歯を保存する手術を行うのだが、その歯周組織再生療法のコンセプトについてお話しさせていただき、多くの先生方とディスカッションすることができた。歯周病専門医として、皆様の歯を1本でも多く保存できるように、的確な診査・診断はもちろん、的確な歯周組織再生療法を皆様に提供していきたいと考えております。

ノーベルバイオケア・トータルソリューションセミナーに出席、講演してきました。

2011年7月31日に、神奈川県・横浜で開催されたノーベルバイオケア・トータルソリューションセミナーに出席、講演してきました。今回、私が以前に勤務してました白鳥歯科インプラントセンターの白鳥先生、いっしょにセラミックスの歯を作っていただいている前嶋先生、それから私、雨宮の3人のジョイントで講演させていただく機会をいただいた。私は大学を卒業してからの4年間、歯科麻酔学講座の大学院に在籍して全身麻酔や無痛点滴麻酔(静脈内鎮静法)という歯科麻酔に関する臨床や研究に専念していたわけだが、その大学院の研究の場で白鳥先生と出会ったのが10年前のことである。私が大学院修了後の進路に悩んでいる時、白鳥先生から、「インプラントセンターを作るから、いっしょにどう?」と声をかけていただいてから、何もできなかった私だが、歯科臨床の基礎から、診療に対する姿勢、インプラン治療に至るまで、いろいとご教授いただいた。白鳥先生は、私の生涯のメンター(師匠)であり、良きライバルでもある(私が勝手にそう思っている・・)。一方で、前嶋先生もまた、私にとってのメンターである。歯の模型を見ながら、どうすれば審美的で機能的なセラミックスの歯やインプラントの歯を作れるかについて、何もわからなかった私に、いろいろとアドバイスをいただいた。今では、お互いに最善の治療が提供できるように、日々、切磋琢磨できる関係でいることを大変うれしく思っている。そんなメンターを目の前にして講演させていただくことがとても光栄で、私がここ一年間こだわってきた「審美歯科」にフォーカスを絞り、「プロセラシステムを用いた審美修復治療のコンセプト」についてお話しさせていただいた。いつもながらに思うことだが、審美修復治療の醍醐味は、歯の根の治療や土台の治療、矯正治療、歯周形成外科といった歯を被せるための繊細な治療を経て、最終的にセラミックスの歯をいれた後の、皆様がほほ笑んだ時の「美しい笑顔」!!! これに尽きると思う・・
日頃お世話になっているメンターの先生方はもちろん、いっしょに勉強会に参加する仲間の先生方にはいつもいつも感謝の気持ちでいっぱいである。お互いに切磋琢磨して、皆様に最善の審美修復治療が提供できるように、知識と技術のアップデートを行っていきたいと考えております。

ノーベルバイオケア・トータルソリューションセミナーノーベルバイオケア・トータルソリューションセミナー

第25回日本歯科麻酔学会リフレッシャーコースに参加してきました。

第25回日本歯科麻酔学会リフレッシャーコース

 2011年7月10日に、東京・飯田橋で開催された第25回日本歯科麻酔学会リフレッシャーコースに参加してきました。日本歯科麻酔学会は、「快適で安全な歯科治療を提供する」ために、歯科の麻酔に関連したさまざまな臨床的あるいは基礎的研究を行って発表、意見交換する学会で、今回は、アレルギーへの対応や心肺蘇生法に関する国際コンセンサス2010について様々な知見を聞くことができた。大学を卒業して最初に専攻した「歯科麻酔学」・・・もうすでに12年前の話になるが・・救急蘇生といえばA(気道確保)-B(人工呼吸)-C(心臓マッサージ)でこれは50年間かわらず、私も大学でそう教えていたのだが、今回の国際蘇生連絡委員会(ILCOR)の専門チームによって協議されてきた心肺蘇生に関するガイドラインが「心肺蘇生と国際コンセンサス(CoSTR)」として発表されれ、その中身がだいぶ変わってきた。大きなポイントは反応がみられず呼吸をしていない傷病者には、まず胸骨圧迫から心肺蘇生を開始するという点で、可能であれば人工呼吸を加えるが、できない場合は胸骨圧迫のみ(Hands-only)でよく、1分間に100回のテンポで胸骨圧迫を行うという内容であった。
 藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターでは、インプラントや歯周病の手術はもちろん、必要に応じて通常の歯科治療においても静脈内鎮静法による無痛治療を実践し、歯科治療時のさまざまな合併症(緊急事態)の予防に努めるべく、皆様に安全で快適な歯科治療を心がけています。しかしその一方で、なんらかの緊急事態が起こった場合には、迅速に対応できる医院環境と医療体制を日本歯科麻酔学会認定医のいる医療機関として提供していきたいと考えています。

OJ 2011年・年次ミーティングに参加してきました。

OJ 2011年・年次ミーティング

 2011年7月9~10日に、東京・秋葉原で開催されたOJ 2011年・年次ミーティングに参加してきました。今回のOsseointegration Study Club of Japan(OJ)は設立10周年の記念大会となり、『今インプラント治療を振り返る』というテーマで、各分野で活躍する先生方が、若手歯科医師に対して伝えたいことを題材に、これからどのようなフィロソフィーをもってインプラント治療に携わっていくべきかというバックグランドについて、たいへん貴重な講演を聞くことができた。私自身、歯科医師になって12年になるが、大学卒業後の4年間は歯科麻酔学(全身麻酔や静脈内鎮静法など)を専攻し、その後、インプラントや歯周病治療に携わって8年が経過したわけだが、今回の講演は、一度立ち止まって自身の臨床を振り返る絶好の機会となった。中でも、OJ設立に深くかかわった南カルフォルニアのOSCSC創設者であるDr. Roy T.Yanaseは、自身の25年に及ぶ臨床経験を振り返りながら、人間の生物学的な配慮のもとインプラント治療を行う必要があること、また将来の変化、すなわち口腔の状況や体の変化に対応したメインテナンスやケアが大切であることについて基調講演され、インプラント治療を行っていく中で歯科医師として心しなければならない姿勢を教えていただいたように思う。インプラント治療が10年、20年、できれば生涯にわたって皆様のお口の健康に寄与できるように、これからも研鑽し、インプラント治療はもちろん歯科臨床に邁進していきたいと考えております。

第53回春季日本歯周病学会学術大会に参加してきました。

第53回春季日本歯周病学会学術大会

 2011年5月27~28日に、福岡県で開催された第53回春季日本歯周病学会学術大会に参加してきました。日本人の歯周病発症率は30歳代で約80%、50歳代で86%と言われる生活習慣病で、歯周病はご存じのように、糖尿病や肥満、心臓疾患、呼吸器疾患、リウマチ、骨粗鬆症などの全身疾患と相互に影響されることが知られている。例えば、糖尿病治療を行う際、いくら血糖値を薬でコントロールしても、口腔内の歯周病治療も併用して管理しないと血糖値のコントロールが難しいということである。その発症や進行には、遺伝的要素と環境要素がそれぞれ50%づつ関わっていると報告されている。今現在ではヒトの遺伝子塩基配列が解明され、医療分野、とりわけ悪性腫瘍や生活習慣病の分野では様々な遺伝子の解明が進んでおり、「ゲノム医科学が歯周病治療の診断と治療をどう変えるか」といった講演は非常に興味深いものであった。人間の細胞内の染色体DNAには4種類の塩基が約30億対の二重らせん構造を形成していて、そのうちの約0.1%に塩基対の変異が認められるのだが、この変異によって、ある特定の病気や疾患になりやすいとか、あるいは実際に発症する可能性が高くなるわけである。歯周病においても、この遺伝子多形に着目した発症リスク診断が一部で可能で、特に全身疾患との関連性が高い場合には、特異的治療(抗サイトカイン療法など)といった特異的な受容器(レセプター)に作用する治療方法について、その展望を含めた講演を聞くことができた。前回のCTを用いた歯周病治療の診査・診断とともに、ゲノム医科学的なアプローチは、今後の歯周病治療における診査・診断にかかせない方法で、心臓疾患や呼吸器疾患、糖尿病などの様々な全身疾患のリスクを減らすことができるよう、口腔内から全身の健康にアプローチしていきたいと考えております。

「CT画像を活用した新たな歯科治療」講演会に参加してきました。

「CT画像を活用した新たな歯科治療」講演会

 2011年5月22日に、東京・秋葉原で開催された「CT画像を活用した新たな歯科治療」講演会に参加してきました。今回のテーマはマイクロスコープ(歯科用顕微鏡)を用いた歯周病治療で、中でもCTを用いた歯周病治療に関する診査・診断について新たな報告を聞くことができた。歯の発生段階を考慮しながら、歯科用顕微鏡を用いる歯周病治療は、今までの治療方法のコンセプトとは大きく異なり、これからの歯周病治療、とくに再生療法に関する新たな知見になるのではないかと考えています。今回の新たな手術方法は、マイクロスコープを用いて歯周組織の再生させたい部位の切開を避けながら、徹底的に歯の周囲をクリーニングする。その後、歯肉移植を併用した歯槽骨の再生療法を行うという手術方法であった。
 藤沢歯科ぺリオ・インプラントセンターでも、歯周病の歯の再生療法や歯槽骨の再生手術を行ってきておりますが、より確実で、手術侵襲の少ない術式を選択しながら皆様により快適で安全な歯周病治療・再生療法手術を提供していきたいと考えております。5/27から福岡で開催される歯周病学会に参加してきますので、また新たなトレンドが報告できると思います。

ストローマンボーンレベルインプラント新発売記念講演会に出席してきました。

ストローマンボーンレベルインプラント新発売記念講演会

 2011年4月24日に、東京・半蔵門で開催されたストローマンボーンレベルインプラント新発売記念講演会に出席してきました。今回発表されたインプラントの製品特長は、①インプラント表面性状の良さ、②インプラント周囲骨に対する安定性、③上部構造(セラミックスの歯の部分)との適合性がシンプルな取り扱いで高い精度が達成できる。といった点に集約される。生物学的な要素を考慮しつつ、機能と審美を達成するのに適したインプラントデザインになっていることがよくわかる。またどの製品にも共通することだが、インプラント埋入後の生物学的な反応と予知性といった内容に関するレクチャーを聴くことができ、ストローマンにおける治療コンセプトを確認する良い機会となった。
 インプラント治療は、一つ一つの製品精度や安定性であるとか、長期治療成績に裏付けされた生物学的予知性といった点が重要で、そういった観点から、藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターではストローマン社製インプラントとノーベルバイオケア社製インプラントを使用しています。両者とも、インプラント治療に対する実績や臨床データ、世界シェアといった点でトップクラスであり、皆さまに世界標準であるインプラント治療を提供していきたいと考えております。

日本臨床歯周病学会・関東甲信越支部教育研修会に参加してきました。

 2011年3月6日に、東京・代々木で開催された日本臨床歯周病学会・関東甲信越支部教育研修会に参加してきました。歯周病治療における再生療法とインプラント治療の応用と題して、歯周病治療における再生療法の適応条件とその限界、また歯周病治療におけるインプラント治療の効果といった内容に関する講演であった。歯周病の歯は、その歯を支える顎骨が吸収して動揺するとともに、噛み合わせによる咬合性外傷という負担を強いられることになり、より骨吸収をきたすことになる。これを阻止するためには、噛み合わせのコントロールや歯周組織の再生療法といった複合的なアプローチにより、歯を保存することが可能となる。その一方で再生療法にも限界があり、時として抜歯せざるをえない状況もある。その場合には、吸収して失われた顎骨の再生療法を行い、インプラント治療を行ってかみ合わせの機能を再建することが可能となる。藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターでは、日本歯周病学会歯周病専門医と日本口腔インプラント学会専門医の認定資格を受た歯科医師が皆様の治療を担当し、なるべく多くの歯の保存に努めるとともに、失われてしまった歯に関してはインプラント治療により、かみ合わせの改善をはかっていきたいと考えております。

日本臨床歯周病学会・関東甲信越支部教育研修会日本臨床歯周病学会・関東甲信越支部教育研修会

インプラント・光機能化バイオマテリアル研究会セミナーに参加してきました。

インプラント・光機能化バイオマテリアル研究会セミナー

 2011年3月6日に、東京・新宿で開催された光機能化バイオマテリアル研究会主催のセミナーに参加してきました。アメリカ・UCLA歯学部ワイントロープセンターの小川隆広教授は、光エネルギーを応用したチタンインプラント機能化研究における第一人者で、日本人でありながらアメリカにおける骨・インプラントサイエンス研究チームのディレクターも務めている。その小川教授によるチタンインプラントにおける生物学的現象と光技術に関する貴重な講演を聞くことができた。インプラントは、骨に人工歯根を埋入して歯を装着する治療方法であるが、この顎骨とチタンインプラント表面の結合をより安定させることができる研究技術について紹介された。この研究技術は歯科領域はもちろん、整形外科領域でも使用されている大腿骨の人工骨頭置換術にも将来的に臨床応用可能な技術であり、歯科から、インプラント治療の成功率の改善と適応範囲の飛躍的な拡大が期待できる方法だと考えています。藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターでは、最新の治療技術を取り入れ、世界標準となるインプラント治療を提供していきたいと考えています。

日本口腔インプラント学会・関東甲信越支部学術大会に参加してきました。

 2011年2月12~13日に、神奈川県・横浜市で開催された第30回 日本口腔インプラント学会・関東甲信越支部学術大会に参加してきました.今回の大会テーマは「長期経過症例を振り返り インプラント治療の未来を考える」で、多くの長期症例から様々な視点の講演を聞くことができた。本来の適応症例であった下顎無歯顎症例はもとより、エナメル質(歯の表面)の切削を避けることができるばかりでなく、歯周病患者におけるかみ合わせの安定など、オッセオインテグレーションを礎とするインプラント治療は口腔環境のQOL改善に有効な治療方法となり、近年ではきわめてすぐれた治療結果を示すことがわかってきた。このインプラント治療が10年、20年あるいはそれ以上にわたって安定したものとなるためには、インプラント周囲環境の条件に委ねられる点について詳細な報告がなされ、適切な咬合設計や歯列の配置の仕方、インプラント支持骨と周囲歯肉組織に対する手術・治療方法、清掃性やプラークコントロールなどの因子について、これらを的確にコントロール(環境整備)するとともに、将来の口腔内環境の変化を考慮した治療設計が重要であるという多くの示唆に富んだ講演内容であった。私が尊敬してやまないインプラントジストの言葉からは、インプラント治療の未来展望はもちろん、歯科医療の本質を考えさせられるメッセージを頂いた。生体に対していつでも謙虚であることを忘れることなく、日本口腔インプラント学会専門医としての最良のインプラント治療を皆さまに提供していきたいと考えています。

日本口腔インプラント学会・関東甲信越支部学術大会日本口腔インプラント学会・関東甲信越支部学術大会

OJ 2011年・ミッドウィンターミーティングに参加してきました。

 2011年2月11日に、東京・飯田橋で開催されたOJ 2011年・ミッドウィンターミーティングに参加してきました。Osseointegration Study Club of Japan(OJ)は、毎年2月に行われるミッドウィンターミーティングと、7月に開催される年次大会の2部構成で、いよいよ今年の7月に10周年を迎えるそうだ。およそ25年前、アメリカ西海岸を中心としたインプラントジストが集うスタディグループとしてOSCSCが生まれ、このスタディグループに参加された日本人歯科医師が、日本にも同じようなインプラント治療を手掛ける歯科医師の勉強の場を作りたいという目的からOJが設立されたそうである。毎年OJに参加していると、それぞれの年にテーマがあって、その変遷を肌で感じることができる。この10年、インプラント治療の流れは大きく変わってきており、新しい技術や材料、治療方法などが開発され、私たち歯科医師はもちろん、皆さまによりよいインプラント治療を提供できる環境が整ってきたと感じている。今年は同じ勉強会の先生がすばらしい講演をされるとともに、審美インプラント治療修復に関する内容、一方でインプラント周囲炎といった合併症に対する診断・予防・治療方法に関する報告がなされ、インプラント治療後のメインテナンスプロトコールに関する知識の整理ができたように思う。今後、藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターにおいても、インプラント治療後のメインテナンス・予防歯科治療環境をより充実させていきたいと考えています。

ミッドウィンターミーティングミッドウィンターミーティング

第15回米国歯科大学大学院同窓会(JSAPD)公開セミナーに参加してきました。

 2011年1月9日に、東京・六本木で開催された第15回米国歯科大学大学院同窓会(JSAPD)公開セミナーに参加してきました。アメリカでは「Interdisciplinarytreatment」といって、専門医と一般歯科医、あるいは専門医同士が連携し、一人の患者さんに対する治療計画の立案にはじまり、実際の歯科医療を行っていくシステムが構築されている。日本においては専門医制度の認知度も低いことから、まだまだ一般的に普及するまで至っていないが実情だが、近い将来同じようなシステムが患者皆様にとって必要となる時代がせまっていると感じている。医科であれば内科や外科、小児科、眼科、皮膚科などなど様々な診療科があって、ある意味で細分化され専門科目に分かれている。歯科も同じように、歯周病やインプラント学、審美歯科、口腔外科、歯科麻酔学、歯科矯正学などなど様々な診療科目があって、それぞれの分野で活躍する歯科医師がいる。こういった専門医同士がチーム医療を行うことで、精度の高い、また高度な医療が提供できるようになるわけだが、今回のセミナーでは2つの症例を通して、様々な角度からチーム医療を行う上での治療計画やそのゴール設定の仕方について学ぶことができた。藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターでは、いち早くこの専門医制度を取り入れ、4名すべての歯科医師が日本歯周病学会専門医の認定を受け、うち2名は日本口腔インプラント学会専門医、その他には日本歯科麻酔学会認定医、日本臨床歯周病学会認定医によるチーム医療を行い、より専門性の高い歯科医療を皆さまに提供していきたいと考えております。

第15回米国歯科大学大学院同窓会(JSAPD)公開セミナー

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